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睡眠の質を高める④:ベッドの整え方 ― マットレス・枕・掛け布団で深い眠りを手に入れる

夜、ベッドに入ってから「体が痛くて目が覚める」「寝返りが多くて朝まで熟睡できない」と感じたことはありませんか?
私も以前、柔らかすぎるマットレスで腰が沈みすぎる寝具を使っていたため、夜中に何度も寝返りを打っていたことがあります。そのせいで翌朝、体が重く感じる日が続きました。

「寝具」は眠りの質を大きく左右する要素の一つです。素材・硬さ・温熱快適性などを整えることで、入眠が速くなり深い睡眠が増え、疲れの取れ方が明らかに変わってきます。

この記事では、なぜベッドが睡眠に重要なのかを解説し、ベッド整えのポイントと具体的な改善策を3つ紹介します。
あなたのベッド選びが、眠りの質をワンランク上げる鍵になるはずです。

ベッドが睡眠に影響する理由

私たちが一晩に過ごす睡眠時間は、人生の約3分の1にあたります。
その長い時間を直接肌に触れる寝具が占めていることを考えれば、ベッドが睡眠の質に大きく影響するのは当然です。

まず、枕やマットレスの硬さや反発力は、背骨や首の自然なカーブを保ち、体への負担を減らすために欠かせません。体圧が適切に分散されることで血流が妨げられず、夜中に何度も寝返りを打つことなく深い眠りを得られます。

さらに、布団やシーツの素材がもつ吸湿・放湿性も重要なポイントです。人は睡眠中にコップ一杯分もの汗をかくといわれており、通気性の悪い寝具では湿気がこもって不快感や蒸れが生じます。逆に、綿やリネン、ウールなど自然素材で作られた寝具は、湿度をうまく調整してくれるため、さらりとした快適さを保ちます。

また、季節に応じた保温力も欠かせません。体温がうまく下がらないと入眠が妨げられますが、冷えすぎれば目が覚めてしまいます。掛け布団の厚みや素材を季節に合わせて選ぶことで、眠りを深める最適な温度帯をキープできます。

このように、寝具は単なる「寝るための道具」ではなく、体の姿勢・温湿度・肌ざわりといった複数の要素を整え、心身を深く休ませる環境そのものをつくります。自分に合った寝具を選ぶことは、上質な眠りへの最も身近で効果的な投資といえます。

ベッドを整える4つのアイテムとその要素

ベッドを整える4つのアイテムとその要素を紹介します。
主にどのような素材のものを選ぶかで寝心地は変わってきます。

ベッドを整える4つのアイテムとその要素
  1. マットレス  ー硬さ・反発力
  2. 枕      ー硬さ・反発力・高さ・音・香り
  3. 掛け布団   ー通気性・保温性・調湿性・重さ
  4. シーツ・カバーー通気性・肌触り

マットレスー硬さ・反発力

マットレスは腰や肩への負担に直結し、眠りの質にも影響します。
選び方には、自分の体重と寝姿勢に合った硬さが必要です。

  • 仰向け派:中程度〜やや硬めで、腰が沈み込みすぎないタイプ
  • 横向き派:やや柔らかめで、肩と腰をやさしく受け止めるタイプ

マットレスの層構造による圧力分布の改善を調べた研究では、上層が柔らかくコアがしっかりした構造が肩や腰の圧力を減らし、主観的快適感を上げるという結果があります。

試し寝できる店舗で一度寝てみたり、通販でもお試し返品OKなどのサービスがあるので、「試す」という感覚で活用してみてください。

私は、いろんな種類のマットレスを試したところ、日本ベッドのシルキーシフォンというマットレスがいいという結論になりました。

あれくま

個人差があるから試してみてね

枕ー硬さ・反発力・通気性・高さ・音・香り

枕は単に頭を乗せるものではありません。
首から肩にかけてのライン全体を支える大切な役割を持っています。
理想は仰向けで寝たときに首筋が自然なS字カーブを保てる高さと形。
高すぎても低すぎても気道が圧迫され、肩や首のこりの原因になります。

硬さや反発力は、眠りの深さや寝返りのしやすさに直結します。
低反発は包み込むような柔らかさが特徴ですが、沈み込みすぎると首が固定されてしまうこともあります。
逆に高反発やラテックスは適度に押し返す力があり、寝返りをサポートしてくれますが、硬すぎると肩への負担が増すので注意が必要です。

通気性も見逃せないポイントです。
人は睡眠中に多くの汗をかくため、熱がこもりにくく空気が循環する素材を選ぶことで蒸れや寝苦しさを防げます。
パイプやそばがら、通気孔を設けたラテックスなどは空気が抜けやすく、夏場にも快適です。
そばがら枕は「シャリシャリ」とした独特の音が気になるという方も多いのではないでしょうか。
おすすめはラテックスですが、人によってはゴム特有の香りが気になる人もいるでしょう。
音や香りの好みは個人差が大きいので、購入前に実際に試してみることをおすすめします。

また横向きで眠ることが多い人は、肩幅に合わせてやや高めの枕を選ぶと呼吸がしやすく、首や肩の圧迫感も軽減されます。
自分の体格や寝姿勢に合わせて、硬さ・反発力・通気性・高さ・音・香りのバランスを整えることが、快適で質の高い眠りへの近道です。

掛け布団ー通気性・保温性・調湿性・重さ

掛け布団の通気性・保温性・調湿性・重さのバランスが取れているかどうかで、寝つきやすさや夜中の目覚めやすさが変わってきます。
羽毛布団は、軽さと高い保温性が魅力で、掛けていることを忘れるほどふんわりとした感覚を与えてくれます。
そのため冬場はもちろん、春や秋などの寒暖差が大きい季節でも心地よく使えます。
ただし、夏場には一枚で使うと暑すぎて寝苦しさの原因になることも。
季節に応じた組み合わせを意識することが大切です。
たとえば夏なら、薄手のダウンケットにガーゼケットを重ねることで、軽やかさを保ちながら通気性を確保できます。
冬は羽毛布団に軽めの毛布をプラスして「空気の層」をつくると、布団の中に暖かい空気がとどまり、保温性と調湿性を両立できます。
空気の層があることで、蒸れにくく快適な温度が保たれるのです。重さの感じ方も睡眠の質に直結します。
重すぎる布団は寝返りを妨げて体に負担をかけてしまう一方で、適度な重さは安心感を与えてリラックスにつながります。
自分が心地よく感じる重さを探ることも重要です。
また、素材選びも忘れてはいけません。
化学繊維の布団は手頃で扱いやすい一方、冬は静電気が発生しやすく「バチッ」と不快に感じることがあります。
自然素材の綿や麻、シルクなどは通気性や調湿性に優れており、四季を通して快適さをサポートしてくれるでしょう。

掛け布団素材ごとの特徴比較表

素材通気性保温性調湿性重さ特徴・ポイント
羽毛(ダウン)軽い軽量でふんわり。保温力が高く、空気層で温度調整しやすい。湿度がこもりにくい。
綿(コットン)やや重天然素材で吸湿性抜群。夏は涼しく冬は適度に暖かいが、重さを感じやすい。
麻(リネン)軽い高い通気性と速乾性。夏場におすすめ。冬は単体ではやや冷たく感じることも。
シルク軽い保温と調湿を両立。肌触りが滑らかで高級感あり。デリケートで手入れに注意。
化学繊維(ポリエステル)軽い〜中価格が手頃で扱いやすい。静電気が起きやすく、湿気をためやすい。

このように、掛け布団はただ「暖かければよい」わけではなく、通気性・保温性・調湿性・重さを総合的に考えて選ぶことで、心地よい眠りをデザインすることができます。

シーツ・カバーー通気性・肌触り

素肌が直接ふれるシーツやカバーは、通気性と吸湿性の高さが何よりも大切です。
寝ている間に体温や汗で湿度が上がると、蒸れやベタつきが不快感を生み、睡眠の質を下げてしまいます。

おすすめはオールシーズン使えるコットン100%やリネン
コットンは柔らかく肌あたりがやさしく、洗うほどに風合いが増します。リネンは速乾性に優れ、夏の寝苦しさを和らげつつ冬もさらりと快適です。

おすすめはガーゼ生地。空気をたっぷり含んだ軽やかな織りで、驚くほど通気性が良く、寝返りを打ってもベタつきがありません。汗をかきやすい季節でもさらりとした肌触りが続き、朝までぐっすり眠れます。

シーツは最低でも2セットを用意し、週1回の交換を習慣にするのが理想です。
柔軟剤の強い香りよりも、無臭の清潔感こそが一番の安らぎ。
洗い立てのシーツに包まれるだけで、心までほぐれるような心地よさを感じられます。

快適な眠りは、肌に触れる一枚から。
通気性と肌触りを重視したシーツ選びで、毎日の睡眠がワンランク上のリラックスタイムに変わります。

まとめ:ベッドへの投資は眠りへの投資

今回は、ベッドを整える4つのアイテムとその要素について解説しました。

ベッドを整える4つのアイテムとその要素
  1. マットレス  ー硬さ・反発力
  2. 枕      ー硬さ・反発力・高さ・音・香り
  3. 掛け布団   ー通気性・保温性・調湿性・重さ
  4. シーツ・カバーー通気性・肌触り

寝具は「ただ寝るための道具」ではなく、眠りの質を左右する重要な環境要素。

小さな見直しを重ねることで、眠りは確実に変わります。寝具は“体を休めるインフラ”。
日々の眠りの質を確実に底上げする、最も投資効果の高いアイテムです。
あなたの体に合った道具を選ぶことで、朝の目覚めが驚くほど軽やかになるはずです。

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