スマホ、テレビ、ゲーム機、さらには冷蔵庫までネットにつながる時代。Wi-Fiルーターは、もはや電気や水道と同じ最重要のインフラです。
しかし、家電量販店に行くと「11ax」「メッシュ」「4×4」といった専門用語の羅列に圧倒されて、結局どれを買えばいいのか分からなくなっていませんか?
今回は、どんな家でも「電波が届かない」を解決し、通信速度を最大化するためのWi-Fi選びの黄金ルールを公開します。
1. 最初にチェックすべき「規格」の正体
Wi-Fiには世代(規格)があります。今(2026年)買うなら、絶対に以下の2つのどちらかを選んでください。
- Wi-Fi 6(11ax): 現在、最もコストパフォーマンスが良い標準規格。複数のデバイスを同時につないでも速度が落ちにくいのが特徴です。
- Wi-Fi 6E / Wi-Fi 7: 「6」の進化版。渋滞しにくい新しい電波の通り道(6GHz帯)を使えます。マンションなど、周囲のWi-Fi電波と干渉しやすい環境に住んでいるならこちらが最強です。
2. 間取り×広さで決める「接続方式」
あなたの家は、どちらのタイプですか?
A. 1R〜2LDK(ワンフロアで壁が少ない)
- 正解:単体ハイパワーモデル
- 理由: 障害物が少なければ、高性能なアンテナを積んだルーター1台で家中カバーできます。アンテナの数が「4×4」や「ストリーム数が多い」と書かれているものを選ぶと、家族全員が同時に使っても安定します。
B. 戸建て・3LDK以上(部屋数が多い・2階建て)
- 正解:メッシュWi-Fi一択
- 理由: どんなに高い1台を買うよりも、「中スペックを2〜3台」置いて連携させる方が圧倒的に繋がります。
- 科学の法則: 電波は壁(特にコンクリートや断熱材)を通るたびに急激に弱くなります。メッシュWi-Fiは、家中に「中継点」を作ることで、常に最短距離で強力な電波をスマホに届けます。
3. スペック表で見るべき「2つの数字」
パッケージの裏面を見て、ここだけ確認してください。
- 最大速度(Mbps / Gbps): 「4804 + 574 Mbps」のように表記されています。大きい方の数字が4804(約4.8Gbps)以上あれば、動画視聴やオンラインゲームで困ることはまずありません。
- プロトコル(IPv6 IPoE対応): 日本の光回線(フレッツ光など)を使っている場合、これに対応していないと「夜間だけ極端に遅くなる」という現象が起きます。「IPv6対応」の文字を必ず確認しましょう。
【重要】夜のイライラを解消する「IPv6 IPoE対応」とは?
ルーターのパッケージに必ずと言っていいほど書かれている「IPv6 IPoE対応」。これは、インターネットの「混雑」を回避するための最新の接続方式のことです。
従来の接続(PPPoE)は「渋滞する料金所」
これまでの接続方式は、インターネットの世界に入る前に、必ず「網終端装置」という、いわば狭い料金所を通る必要がありました。
- 問題点: 夜間や休日など、みんなが一斉にネットを使う時間帯になると、この料金所にデータが殺到して大渋滞が起こります。「光回線なのに夜だけ遅い」という現象の正体はこれです。
IPv6 IPoEは「専用のバイパス道路」
一方、IPoE方式は、渋滞の原因だった「料金所」を通らずに、直接インターネットへつながる広大なバイパス道路を通るような仕組みです。
- メリット: そもそも渋滞ポイントを通らないため、夜間でも速度が落ちにくく、常に光回線本来のスピード(快適さ)を維持できます。
買う前にここをチェック!「IPv4 over IPv6」
実は、新しいバイパス道路(IPv6)だけでは、古い形式で作られたWebサイトが見られないという弱点がありました。それを解決するのが「IPv4 over IPv6」という技術です。
- 選ぶ基準: ルーターを選ぶ際は、単に「IPv6対応」と書かれているだけでなく、「IPv4 over IPv6(v6プラス、transix、OCNバーチャルコネクトなど)」に対応しているものを選んでください。
どんなに高級なルーターを買っても、この「IPv6 IPoE」に対応していなければ、夜の通信速度は古いルーターと変わりません。「高速な車(ルーター)」を買うなら、必ず「空いている高速道路(IPoE)」の通行券もセットで手に入れましょう。
4. 設置の科学:電波は「高さ」と「中心」を好む
良いルーターを買っても、置き場所が悪いと性能は50%以下に落ちます。
- 床に置かない: 電波は球体状に広がるため、床から1m〜1.5mの高さ(棚の上など)がベスト。
- 隅っこに追いやらない: 電波を円状に飛ばすため、可能な限り「家の中心」に置くのが理想です。
- 電子レンジから離す: 2.4GHz帯のWi-Fiは、電子レンジの出す電波と干渉し、使用中にネットが切れる原因になります。
5. 主要3大メーカー徹底解説:個性が分かれる「電波の性格」
Wi-Fiルーターは、メーカーによって得意分野が明確に分かれます。あなたのライフスタイルに合うのはどのメーカーでしょうか?
① BUFFALO(バッファロー):日本の住環境を知り尽くした「安心感」
日本の住宅特有の壁の材質や、複雑な回線規格(IPv6 IPoE)への対応力は随一です。「つながらない」というトラブルを最小限に抑えたいなら、国内シェアNO.1のバッファローが正解です。
- おすすめ機種:WSR-5400AX6P シリーズ
- 特徴: Wi-Fi 6対応のハイパフォーマンスモデル。
- 推奨ポイント: 5GHz帯が非常に強力で、動画視聴やテレワークもサクサク。迷ったらこれ、と言える王道の一台です。
② TP-Link(ティーピーリンク):世界シェアNO.1の「コスパと簡単設定」
世界中で使われているため、とにかく安くて高性能。特に「メッシュWi-Fi」の分野では、専用アプリで誰でも数分で家中にネットワークを広げられる使い勝手の良さが光ります。
- おすすめ機種:Deco X50またはXE75(上位)(2〜3台セット)
- 特徴: ホワイトの円筒形でインテリアに馴染むメッシュWi-Fi。
- 推奨ポイント: 2階建て以上の家なら、これを各階に置くだけで「死角」が消えます。AIが自動で電波を最適化してくれるため、常に最高速でつながります。
③ ASUS(エイスース):圧倒的な「パワーと安全性」
PCパーツでも有名なASUS。ルーター自体の処理能力(CPU)が高く、多人数が同時に接続してもビクともしません。また、ビジネスレベルの強力なセキュリティが永年無料で付帯するのも大きな特徴です。
- おすすめ機種:RT-AX86U Pro
- 特徴: ゲーマーにも愛される超高速・高耐久モデル。
- 推奨ポイント: 家族全員が4K動画を見たり、オンラインゲームをする「通信ヘビーユーザー」家庭に。飛距離も長く、1台で広い範囲をカバーします。
6. 【診断】あなたにぴったりの一台は?
最後に、今のあなたの状況から最適な選択肢をズバリ提示します。
- 「今のルーターもバッファローで、特に不満はない」 → 設定引き継ぎも楽な BUFFALO の最新モデルへ。
- 「2階に行くとWi-Fiが切れるのがストレス」 → TP-Link の Deco でメッシュ環境を構築。
- 「家中で仕事もゲームも同時にこなす。セキュリティも不安」 → 処理能力と防御力が高い ASUS をチョイス。
私は、下のルーターを使っていますが、とても使い勝手がいいです。
まとめ:Wi-Fi投資は「時間の節約」
通信の「待ち時間」や「途切れ」によるストレスは、積み重なると大きな損失になります。 自分の家の「広さ」と「階数」を把握し、最新の「Wi-Fi 6以上のメッシュWi-Fi」を導入する。これだけで、家庭内のデジタル環境は劇的に進化します。
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