Wi-Fiの電波は目に見えませんが、物理学の法則に従って動いています。 「ここなら大丈夫だろう」という直感ではなく、「電波の性質」を理解して設置するだけで、通信速度は劇的に改善します。
1. 物理の鉄則:床から1m〜2mの「高い位置」へ
Wi-Fiの電波はルーターを中心に、「下方向」よりも「横・上方向」へ波紋のように広がります。
- 床に置くのは厳禁:
床に直置きすると、電波の半分が床に吸収・反射されてしまいます。 - 理想の高さ:
「胸から身長よりちょっと高いくらいの高さ(1m〜2m)」に設置してください。障害物が減り、家全体に電波が降り注ぐようになります。
2. 避けるべき「3つの天敵」
電波には、物理的に「透過できないもの」や「吸収されてしまうもの」が存在します。
- 水(水槽・花瓶):
水は電波を強力に吸収します。キッチン横や水槽の近くは、電波にとっての「ブラックホール」です。 - 金属(棚・家電):
金属は電波を反射します。スチールラックの中や、大型テレビの裏に隠すのは、アルミホイルでルーターを包んでいるようなものです。 - 電子レンジ:
前述の通り、同じ周波数(2.4GHz)を激しくかき乱します。キッチンは「中央」であっても、設置場所としては最悪の候補になり得ます。
3. メッシュWi-Fi子機の「1/2ルール」
メッシュWi-Fiの子機(サテライト)を置くとき、多くの人が「電波の届かない部屋」に置いてしまいます。これは間違いです。
- 科学的な正解:
「親機」と「電波が弱い部屋」の、ちょうど中間地点に置いてください。 - 理由:
子機は「親機からの電波」をキャッチして増幅する役割です。子機自体が弱い電波しか掴めていない場所では、いくら子機が頑張っても「遅い電波」しか配れません。 - 目安:
スマホのWi-Fiアイコンが、扇マーク全開の状態を維持できる距離が、子機のベストポジションです。
4. 「家の中心」は幾何学的な中心ではない
「家の中心に置く」のが基本ですが、それは壁の真ん中という意味ではありません。
- 「利用の中心」に置く: 家族が最も長く過ごし、高画質な動画やオンライン会議をする「リビング」や「書斎」を基準にした中心を狙ってください。
- 扉の開放: 木製の扉でも、閉めるだけで電波は数dB減衰します。頻繁に使う部屋へは、廊下から「見通し」が良い場所に置くのがコツです。
コメント