「IHは火が見えないから感覚が掴めない」という悩みは、今日で終わりにしましょう。
IHコンロを使えば、火加減は「勘」ではなく「正確な数値」でコントロールできるようになります。
今回は、パナソニックのAシリーズ(KZ-AN57KY)のスペックを基に、IHの火力が実際に「何度」に相当するのか、そして失敗しないための予熱術を解説します。
1. 知っておきたい「火力レベル」と「温度」の目安
パナソニックのIH(KZ-AN57KY)は、10段階の火力表示が基本です。これらが料理においてどの程度の熱源になるのか、目安を知ることで失敗は激減します。
火加減の目安1

火加減の目安2
| 火力レベル | 相当する温度・状態 | 適した調理 |
| 9(3.2kW) | ブースト(超強火) | 湯沸かし専用。調理には強すぎます。 |
| 7 〜 8 | 約200℃以上(強火) | 中華料理の炒めもの、予熱の最終段階。 |
| 5 〜 6 | 約160℃ 〜 180℃(中強火) | ステーキ、ムニエル、揚げ物。 |
| 3 〜 4 | 約140℃ 〜 150℃ (中弱火) | じっくり焼くハンバーグ、卵料理。 |
| とろ火・1 〜 2 | 保温 〜 140℃未満 (とろ火 〜 弱火) | 煮込みの維持、チョコレートの湯せん。 |
注意点: IHは鍋底を直接加熱するため、レベル9で空焚きすると数十秒で200℃を超え、鍋を傷めたり発火したりする恐れがあります。調理の基本は「3〜7」の範囲にあると覚えましょう。
2. IHコンロの真骨頂「焼き物温度調節」
このモデルの最大の特徴は、メニューを選ぶだけで天板のセンサーが鍋底温度を検知し、自動で火力を制御する機能です。
- 設定温度の目安:
- 190℃〜200℃: 餃子のパリッとした焼き目をつけたい時。
- 180℃: ハンバーグやホットケーキなど、厚みのあるもの。
- 140℃〜160℃: 焦がしたくない薄焼き卵やムニエル。
自分で火力を上げ下げしなくても、食材を入れて温度が下がればIHが自動で出力を上げ、設定温度をキープしてくれます。これはガスには真似できない、IHだけの「精密調理」です。
3. 正しい予熱:パナソニック流「急がば回れ」
「予熱のしすぎ」は焦げ付きの原因になり、「不足」は食材がくっつく原因になります。
- 中火(レベル5程度)でスタート: いきなり強火にせず、まずはレベル5で1分ほど加熱します。
- 光るリングで確認: パナソニック独自の「光るリング」が点灯していることで、作動状況を一目で確認できます。
- 水滴テスト: 鍋底に水を一滴落とし、玉のようにコロコロ転がれば「約180℃」のサイン。ここが調理開始のベストタイミングです。
4. 鍋振りの常識を変える
「IHは鍋を振ると加熱が止まる」と言われますが、KZ-AN57KYは鍋を離しても一定時間は加熱をキープする設計になっています。しかし、基本は「鍋は置いたまま、菜箸やヘラで食材を動かす」のが正解。
鍋が天板に密着しているほど効率よく熱が伝わり、仕上がりが安定します。
まとめ:デジタルを味方につければ、プロの火加減が手に入る
IHコンロは、あなたの代わりに「温度」を見張ってくれるパートナーです。
火力を数字(レベル)と温度(℃)でリンクさせて考えるようになれば、レシピの成功率は100%に近づきます。
次回の第3回では、この精密な温度管理をさらに活かすための「IHに最適な鍋・フライパンの選び方」をお伝えします。
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